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中川清志院長の歯を守るための言いたい放題⑦
この定期的なメンテナンスに対しても特別な費用を毎回徴収している医院もあります。
非常に大きなインプラントブリッジが入っていて、そのかぶせもの全部外して完全なメンテナンスをする場合は結構大変なのでそれなりの費用は当院でも頂いております。
しかし、毎回外してメンテナンスをしているなら分かりますが、ただインプラントが入っているだけで毎回余計なコストがかかるというのはおかしいような気がします。
基本、口腔内のメンテナンス、ケアは保険診療の範囲でできます。そしてインプラントの上部構造を外して清掃をしない限り、特別に余計な時間はかかりません。
もっとも、インプラント周囲の清掃はそれなりに難しい場合もあるので、口腔ケアの専門である歯科衛生士が時間をかけて丁寧に清掃しております。
上部構造を外しての清掃はその清掃しやすいかどうかの状況に応じて、数か月に一度の方もあれば数年に一度の方もいらっしゃいます。
そしてこの定期的なメンテナンスを行わない限りインプラントの長期的な安定は望めません。何せインプラントはあくまで人工のものですから。
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この長期的な安定についてですが、誰でも一度治療したものが、トラブルなしで半永久的に機能することを望みます。
もちろん我々もそのつもりで治療してはいますが、皆様方のお口のなかの環境は千差万別です。
骨が十分にあるか無いか、歯周病に罹患しているかどうか、悪習癖つまり歯ぎしりや食いしばりがあるかどうか、セルフケアがしっかりと出来るかどうか、もう色々な要素があります。
そのトータルの結果として30年以上、問題なく維持されている方もいれば、残念ながら10年程度でダメにされるかたもいらっしゃいます。
そういう状況の中でも、2~3年してダメになるということは先ず考えられません。
そんなに短期間でダメになるのは、やはり治療方針が間違っていたか、治療に伴う技術が不足していたか、どちらかだと思います。
インプラント治療におけるトラブルの中に、この短期間でのインプラントの脱落やインプラントの炎症というものが、それなりに有ります。
定期的なメンテナンスをしていれば、壊れるはずがないものが壊れた場合、これは医院の信用問題にかかわってくることです。
だからこそ、治療に入る前に必ず保証内容、期間について、しっかりと確認をしていただきたいのです。
この保証というものを確認しないで治療をする医院を決めている方がどれ程多いことか。
そしてこの保証期間というものも、私は治療技術のレベルの差であり、本当に患者さんに寄り添っているかどうかの試金石になると考えます。
私が知っている限りでは、保証期間は1~3年がほとんどですが、5~10年という長期間の医院もあります。
当然のことながら長期間の保証を得るためには、定期的なメンテナンス、ナイトガードを使用する、喫煙をしない等、守っていただくことはあります。
ただこれらはインプラント治療をしていなくても、自分の歯を守る為にすべきことで、ある意味当たり前のことなので、当別なことではありません。
そういった保証期間や保証内容、メンテナンス費用なども考慮に入れて医院を選択してほしいですね。
次回は当院で実際にあった話をしたいと思います。